2007年01月25日

ドイツのあなたから学んだこと

はいたい。寒くなったり暖かくなったりでめまぐるしい沖縄の冬に弄ばれてるように、喉が痛いようなジイマです。
随分昔の話ですが、まだ東京で会社勤めをしていた頃、ひょんなことからワタシの家にドイツ人の留学生がホームステイすることになりました。

いかんせん育った環境も言語もまったく違うのです。いちいちお互いにカルチャーショックを受けてはその暮らし方に驚く日々でした。一緒にお風呂屋に行けば『なんで腋毛を剃るのか?』なんて大きな声で聞かれて困ったり、朝食の焼き海苔を『これは食べ物じゃない!』なんてどうしても食べない彼女に笑ったりもしました。

その中でも彼女の持っている靴やバッグは未だに強烈な印象で私の心に焼き付いています。

一見何の変哲もないのですが、しっかりとした上等な皮製で縫製も見事です。ブランド品ではないのですが、ひと目で手間のかかった高級品だと思いました。
彼女に聞くとそのバッグをもう10年も学校に行くときに使っているというのです。その取り扱い方は丁寧で、ちょっとした時にオイルで手入れをしていたりしている姿を見るたびに、いつか私もこんな風にお付き合いできるバッグが欲しいなと思いました。

いかんせんオンナって奴は高級品が大好きでたまらないくせに、高いものほど無駄に大切にしすぎる。そんな傾向が強くて、せっかくのモノをタンスの肥やしにしてしまいやすい。だけれども高級品は高価だからこそ手間がかかっている分、ハードユースにも耐えられて長持ちします。結果、自分に良くなじむから、安価なものに手を出さなくなり、最終的には節約に繋がって行きます。
彼女と一緒に暮らしたのは合計で3年弱。その暮らしは一見質素だけど、一つ一つの何もかもが大切に扱われていて、とても豊かな印象でもって私の心に焼き付いています。

昨年末、彼女からの久しぶりの便りには、初めての娘さんが生まれたことがしたためられていて、人生に妥協せずじっくりと一つ一つの瞬間を大切にしながら生きているドイツ女性のしなやかさを想いました。そして、あの頃を懐かしく想いながら、毎日使うものこそじっくりと吟味してお金も手間も惜しまずにいようと心に誓った私でした。





ちなみにこちらの写真のコートは40年もの。東京にいる叔母から引継ぎ皮が痛んだところにはつぎをあてながら今でも健在で、私の冬のマストアイテムです。



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